出港前の神海丸です
総トン数700あまり
最新鋭最高水準の機器を搭載している国内最大の水産実習船 神海丸
フェリーと比べてみるから小さいような気がしていたのに
出航前の今日は少し大きく見えました
ハレバレとした空とはいきませんでしたが
雨も雪も落ちなくてよかった
神様がちょっと味方してくれたかのような
ギリギリの空模様…
平成26年度 遠洋漁業実習
隠岐水産高校本科生29名と専攻科生を乗せて
神海丸
本日いよいよ出港の日
在校生や家族も参加して出港式が行われました
航海に出る子どもたちの緊張と見送るもののさまざまな思いが交錯し
ピンと張りつめたものがある
厳かないい式となりました
実習服に実習帽
背筋を伸ばして話を聞く姿も
号令に合わせて敬礼する姿も
みんなと並んで談笑しつつ写真を撮る姿も
いつもよりぐんと大きくぐんとたくましく見えました
ここを離れていけば
もう親にできることなんて何もない
元気に安全に無事航海が終わりますようにと祈るのみ
子どもたちが確実に私たちの手を離れ
自分の力で歩み出す時を迎えているんだな~と
しみじみ…
ほんとにしみじみ思いました
まさに子離れの練習です
この実習に参加するにあたり
保護者向けの説明会を実施してもらったんですけどね
その中で過去の実習の様子を映像で見る機会がありました
何を見ても驚きと感動と
時に衝撃も 笑
今日も海 明日も海
ずうとずうっと海海海
限られたスペースでの暮らし
苦しいだろう船酔い
冬の日本海の荒波
フェリーなどとは比較にならないだろう大きな揺れ
そして
命を守るために要求される規律と責任
そんな中で
彼らは未来の隠岐を支える様々な技術と資質を身につけていくんでしょう
机上の学習では得られないものもたくさんあるはず
冬の海で仲間と一緒に苦しい思いをしたことも…
島影が全くない まさに大洋の真っただ中に昇る朝日沈む夕日が
どんなに美しいのか知ることも…
その後の人生においていろんな意味をもってくるのだろうと思います
柔らかな感性をもつ高校時代にこんな経験ができるということ
考えてみればすごいことだな~と…
さて
サムライくんに一言声をかける間もなく
…いや 間があっても声はかけられなかった 涙…
出港の時は案外あっさりやってきてしまいました
フェリーが西郷湾に入港してきたのを合図にするように
神海丸は
サムライくんたち実習生を乗せて離岸していきました
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その後
私たちにその船体とデッキに並ぶ実習生を見せてくれるかのように
その場でゆっくりゆっくり旋回し…
神海丸は徐々にスピードを上げて出港していきました
どんどん小さくなっていく神海丸とそれを見送り走る「拓洋」
「みこしま」も後を追い実習生へエールを送ります
※「拓洋」と「みこしま」は隠岐水産高校の実習船
お兄ちゃんを見送りにはるばる大阪からやってきたという弟君と一緒に
私もここでお見送り
宣言通り
ちゃんとちゃんとお見送り
敬礼し 手を振る実習生さんたち
あのあたりにいるのがサムライくんだな~とか思いつつ
少しずつ少しずつ離れていく神海丸を見送りました
サムライくんたちの帰島は3月19日
決して短くはない3カ月
でも
今日のあの表情ならば
きっときっと大丈夫
形のない大きなおみやげをもって元気に帰ってくることでしょう