木造船が隠岐の島に流れ着きました
テレビでもネットでも
お昼から何度も情報が流れていたので
ご存知の方も多いと思います
木造船が漂着したのは
島を時計に見立てるとちょうど9時のあたり
蔵田という地区です
海流の関係でお隣の国から様々なものが流れ着きますが
今回も海の向こうの方でした
ニュースで詳しいことがわかるまでは
かなり心配しましたけど
どうやら
北朝鮮沿岸で漁をしていた漁師さん達が
エンジントラブルに見舞われてそのまま流されてきたのだそう
12月6日にエンジントラブルに見舞われ
それから漂流していたとのこと
木の杖にすがって歩くなど
かなり衰弱はしておられたそうですが
命に別状は無くそれが何より
映像を見て驚きましたが
本当に小さな木造船
船内は雑然としていて廃船と見まごうほどでした
穏やかな冬とはいえ
コントロールを失った船で海上を漂っているその状況は
想像するだけで恐ろしくなります
陸地が見えた時はほんとうに安堵されたことでしょうね
暖冬だったことも幸い
蔵田地区にはわが友人も暮らしているので
ニュースを知った時は目が飛び出そうになりました
漂着しているのを発見したのは地域の方だったそうですが
木造船から降りた人たちが防波堤を越えようとするのを目にした時は
衝撃だった事と思います
でも
おなかがすいた、寒い、
そうしたジェスチャーをするかの国の人たちに
集落の人たちは驚きながらも
おにぎりを与え
お茶を与え
上着も貸してあげたのだそう
周りはかなりざわついて
ネットでもずいぶん憶測が流れていたのだけど
案外蔵田の地でかの国の人たちに向き合っていた人たちが
一番落ち着いていらっしゃったのかもしれませんね
寒そうにしていたから上着を貸した
おなかがすいたというからおにぎりをあげた
それだけのこと…
どこの国の人だとか
あの国の人だとか
そういう状況になればそんなこと関係ない
それはいかにも隠岐らしい…と
そして
かの国の人たちも
警察官に保護されて立ち去っていく際に
助けてくれた集落の人たちに何度も何度も頭を下げ
感謝の思いを伝えていかれたのだそう
あちこちから聞こえるそんな状況
テレビの中、インタビューを受ける穏やかな女性の声
そうしたことに
ちょっと安堵しながらも
ただ
あんな小さく古い木造船で
たいした装備もない状況で
冬の海を越え
ここに上陸することができるということ…
…今回は漂流だけれども…
その事実も改めて認識させられたできごとでした