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「さくらもち」といえば…??

桜餅が気になる季節になりました

 

春の香りをまとってこの季節限定で登場するやさしい和菓子

さくらもち

 

 

私の中のランク付けでは

春の定番和菓子のクイーン的位置にあります

ちなみに

キングは秀月堂さんのイチゴ大福

!(^^)!

 

 

 

さて

その「さくらもち」について…

 

先日SNS上でこんな記事をみつけました

 

 

 

 

 

 

題して

 

「桜餅あなたはどっち派?」  

 

 

 

 

クレープ状の皮にあんこを包み

塩漬けにした桜の葉をくるりとまとわせたもの

 

これを「さくらもち」と呼ぶのか

 

 

 

 

 

それとも

 

桃色のもち米であんこを包んだ

この和菓子が「さくらもち」なのか

 

 

 

 

"(-""-)"

 

 

 

 

 

私は大社生まれの大社育ち

松江、平田、それから隠岐の島と

見事に島根県民として半世紀を歩んでおりますが

 

しまねではもう絶対的に

…西部のことはあまりわかりませんがおそらくは…

クレープ状のものが「さくらもち」であり

もち米和菓子は「道明寺」です

 

 

 

 

 

「道明寺さくらもち説」は初めて耳にしたわけではなく

「道明寺がさくらもちなのだ」というお客様と

「さくらもち談義」をしたことはあったのですが

へえ・・・道明寺をさくらもちと思ってるのね?くらいの

そういうレベルの受けとめでしかありませんでした

 

 

さくらもちはさくらもち

もち米和菓子は道明寺

 

 

なのに…

 

 

 

…図はweathenewsより…

 

『さくらもちといえば道明寺』派

全国的にみると圧倒的多数だったなんて…

 

 もう…うろたえまくりですよ

 

その調査誰がしたの!?ちゃんと聞いたの!?調べたの!?

そこを疑いたくなるほどのうろたえぶりが

冷静になって考えてみれば我ながら恥ずかしいほど

(^-^;

 

 

 

そして

さらにびっくり

 

 

 

『長命寺』って…なに!?

( ゚Д゚)

 

 

 

 

私が「さくらもち」と呼んでいたあの「さくらもち」に

『長命寺』という名前があったなんて…

 

50にして初めて知りました

 

 

そういえば

なんかの拍子で私の名前をフルネームで伝える機会があったりすると

時々本気でびっくりされる方がいらっしゃいます

 

「いちこさんって、かずこさんだっんですか!?」

 

 

それと同じようなもんですかね

 

改めまして

私の名前は「一子」と書いて「かずこ」です

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・ 教えてぐーぐる先生 ・・・ 

 

 「さくらもち」のことを

グーグル先生にたずねてみました

 

道明寺は関西風

道明寺粉からつくられるのだということ

 

「道明寺粉」というのは

道明寺というお寺で作られていた

戦国時代の保存食「干し飯」なのだそう

 

 

 

 

長命寺は関東風

「長命寺」というお寺で初めて作られたことから

このような名前になったのだということ

 

 

 

そんなことが書いてありました

 

 

 

調べ始めるときりがなく

けっこうおもしろい

 

名前の由来も諸説あるということでした

 

 

まあ

どちらもおいしいわけだから

…私はクレープ状のやつが好きですけども…

その地方で親しまれている呼び名でいいわけですもんね

 

 

 

 

 

要は

私の常識が常識ではなかったという

この現実をうけとめきれなかった

ただそれだけのお話

(^-^;

 

 

さて

明日は「さくらもち」でお茶でもしましょうかね

 

 

 

 

 

 

 

・・・ さくらもちのはなし ・・・

 

 

 

 

我が実家のおとなりさんは和菓子屋さんだったのですが

そちらの人気商品は

おじいちゃんがつくるさくらもちでした

 

熱した大きなテーブルのような鉄板の上に

薄桃色の生地をお玉に1杯分

クレープを作る要領でおとします

 

鉄板の上でうっすらと色がかわりゆく桜餅の生地を

おじいちゃんはお玉で次々と円を描くようになでていき

ま~るい桃色の生地にするのです

 

この作業に心ひかれ

おとなりのおともだちとの遊びの合間

菓子工場の入り口からじっと眺めたものでした

 

 そして

もう一つのお楽しみは

おじいちゃんがくれる「はんぱもん」のさくらもちの皮

 

工場の入り口から物欲しそうにじっと眺める私たちの熱視線に気が付くと

穴が開いたり縁が破れたりした皮を

おじいちゃんはぺろりとつまみ

「ほれ」とこどもたちにくれることがあったのです

 

 

今思えば

あんこなしのさくらもちの皮が

どうしてあんなに欲しかったのか

我ながら謎ではありますが…

 

 

工場にたちこめるさくらもちのやさしい香りや

淡い桃色のしっとりとした薄皮のてざわりとともに

もふもふほおばった時のあのうれしさは

未だに心のどこかに隠れていて…

さくらもちを手にとると

桜の葉の香りといっしょにふわっと蘇ってでくるのです