· 

春一番が吹きました

春一番が吹きましたね

 

 

 

ブンテンの扉も風にあおられ自動ドア状態

外に出していた看板も撤収です

 

 

よりによって今日は木曜日

回覧板と町からのお知らせ文書を配らねばならぬ…

 

 

 覚悟を決めて

配りものをも抱えて外に出たとたん

突如吹く突風に

背中を押され髪をかき乱され…

 

 

 

やっぱり春一番は「春の風」ですね

あんなにびゅーびゅー吹かれてもちっとも寒くない

それどころか

 通りを歩いていると汗ばむほどの陽気でした

 

全国的に気温が高かったこの日

隠岐の島でも

20度越えを記録したのだそう

春分の日に20度を超えたことなんて

記憶にはあまりありません

 

 

 

配りものは町内ぐるりと20分ほどで周ります

 

 歩いていくうち

ふわりと鼻をくすぐる磯の香りに出会いました

 

 

Nさんちの軒下に干されたわかめたちも

この風でよく乾くことでしょうね

 

 

こんちは~くばりもので~す♪

はいよ~ごくろうさん、おいといて~♪

 

わずか数秒の毎週木曜日のお届け物

 

天気のいい春の日は

この磯の香りを胸いっぱいに吸い込みながら

わかめのれんをくぐるのです

 

この通りの季節の風物詩

春の香りです

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

春一番に背中を押されたかのように

海を渡ってきたこの方がご来店

 

 

昨年の春までこの島にお勤めだったTさん

 

なんと

日帰り隠岐旅です

 

思えば

昨年の最後の「お見送り」はTさん離島のフェリーでした

 

離島ラッシュも過ぎた4月の朝イチフェリー

お見送りは私たちだけだったから

小さくなるフェリーの甲板

いつまでも白いタオルを振っているTさんの姿がよく見えた

 それ以来の再会です

 

1年ぶりなんて思えないくらいあっさりと登場し

淡々と、ひょうひょうと、近況を語り

そして

「ではまた」とレンタサイクルで走り去っていかれました

 

まるで隣の集落に帰るかのように

また明日会えるような気がするほどに

あっさりと…

 

わずか30分ほど

いかにもTさんらしい登場でした

 

 

 

このお仕事をしていなければ

出会うことはなかっただろうなーと思う人はたくさんいます

 

もちろんTさんもその一人

 

 

 

春一番が吹き荒れたイチニチ

 

 

このお仕事の醍醐味を

しみじみと思ったイチニチでもありました